子宮頸がんは、20~30代の女性が発症する最も多いがんです。日本国内においては、1日におよそ10人の女性が子宮頸がんのため亡くなっています。特別な人がなる病気ではなく、女性ならば誰でもかかる恐れのある病気です。しかし子宮頸がんは、定期的ながん検診で早期発見できます。
全国の婦人科クリニックでがん検診を受けることができ、年に1度の検診が理想的です。実際のがん検診では、まず初潮年齢や生理の状態、妊娠や出産経験、自覚症状などについて問診に応えます。次に内診台に上がって医師が子宮頸部の状態を視診します。そして膣鏡を使って診察します。
この時は子宮の形や大きさ、位置、炎症がないかなどを確認しています。最後に柔らかいヘラやブラシを膣に入れて、子宮頸部の粘膜をなでるように採取します。まれに少し出血する人がいますが、痛みがほとんどない検査です。医療機関によって異なりますが、およそ2週間で結果が出ます。
クラスⅠは異常のない状態、クラスⅡが異常な細胞があるが、今のところ問題がない状態です。月経の周期の影響を受けていたり、子宮頸部が炎症を起こしているときにも見られます。クラスⅢ以上の場合は、がんになる前の病変やがんが強く疑われるため、精密検査が必要です。精密検査では、コルポスコピー診で子宮頸部の状態を詳しく確認したり、組織を採取して異常な細胞の有無を調べます。
これと合わせて子宮頸部の細胞に発がん性HPVが感染していないか検査することがあります。